長男がASDとADHDもあると診断された翌々年です。
助けを求める場もありませんでしたが、
特別支援教育に関わってきた経験と
ソリューション・フォーカスという解決に焦点をあてた発想法で、乗り越えてきました。
NPO法人アスペルガーアラウンド理事長
公認心理師・臨床美術士・元都立高校特別支援教育コーディネーター・元高校通級支援員
私は、カサンドラを病気というよりも状態として、広義にとらえてきました。アスペルガー・アラウンドでは、夫婦関係はもとより、兄弟や親子、職場のパートナーとの関係など、ASD、またはASD傾向のある方と関わる事で、心身に影響が出ることも、全てカサンドラ状態として、考えています。
ASDの方は、ご自分の特性に気づいていない方も多く、また、外見からは分かりにくいのです。この分かりにくさが、関わった方も、共に孤立させます。私は、機能不全の家族で育った生きづらさを克服した時の経験から、まず、一人で抱え込む事が、何よりも状況を悪化させると考え、アスペルガー・アラウンドを皆さんの場にしたいと思いました。私が目指すのは、お互いを尊重しあえる関係を工夫し、ともに歩んでいける「幸せなカサンドラ」になることです。一人で解決できることでは、ありません。私だけでも解決できません。みんなで一緒に考えていきましょう。
◆公認心理師として
私の学校の教員としてのスタートはろう学校の高等部からでした。このろう学校での13年間が私の今の生き方や、自分自身のアイデンティティを確立したと言っても過言ではありません。ろう学校で得た経験が発達障害の理解に結びついています。自分自身の生育歴に課題を抱えていたために個人的にカウンセリング手法や自己啓発手法など身につけていきました。学校の教員としては、特別支援教育の推進に力を注いで、2011年から特別支援教育コーディネーターの任命を継続していただいてきました。普通高校に異動してからの相談業務の実績で推薦いただき、公認心理師資格を取得しました。高校通級指導が2018年に制度化され、初の申請を受付け2019年9月から全日制高校で私は通級指導を担当しました。退職後は高校通級の外部支援員をしばらく務めましたが、現在は、教育現場から離れて、アスペルガーアラウンドの運営と女性相談員をおもな仕事としています。
小さい時から自分を支えてきたのは「絵を描く」ことでした。美術大学にすすんだ後、さらに美術を通して教育に関わってきました。共に歌い、奏でることができる音楽と異なって、絵を描くことは、一人の世界に陥りがちです。美術でも、人とつながり、美術という力で癒せる人がいるのではないかと考えていた時に出会ったのが、臨床美術士という資格です。
臨床美術には、絵が上手い、下手はありません。カサンドラ状態の方は、自尊感情が低くなっていて、物事を判断できる力が弱っていたり、感情を押し殺してうちに、知らずに心が閉じている方がいます。臨床美術士は、絵を教えるのではなく脳と心を活性化させる独自のアートプログラムで、五感を刺激して、失っていたものを取り戻していくお手伝いをしていきます。

◆ソリューショニストとして
私のAC(機能不全家族の中で育った生きづらさ)克服は、環境の変化ではなく、まず、「言葉」を変えることから始まりました。日常的に使う言葉が変わると思考が変化していきました。私のハンドルネームのSORAに、メソッドとしての意味付けを下さった方がいます。
SORA=Sakurada Open Resource Activation
オープンマインド(思い込みを自覚して受け入れ幅を広げた状態)で、人の特性をリソースとして見立て、活性化させる手法。まさに、これが、私がアスペルガー・アラウンドにいらっしゃる皆さんに起こしたい状態です。ソリューショニストとは、ソリューション・フォーカス(解決思考)を組織で実践し、成果を求めていく人達を指します。
✱発足からの経緯✱
2013年を
13年間の特別支援学校の勤務経験とAC克服の体験を生かし、CADD(カサンドラ)の方の回復をめざす場として、東京多摩市で『ハーンの妻達』を提供開始。
2015年 さらに拡大し続けるカサンドラ対象者のため、 新組織『アスペルガー・アラウンド』を発足、インクルーシブな社会をめざす。「カサンドラのその先に」パネルディスカッションを多摩市で開催。
伴ってオフィスを開設、有志ボランティアスタッフによる「しゃべりば」を発足。
全国展開を支援。多摩、飯田橋、静岡、千葉、福岡で開催中。
2017年
「パートナーがアスペルガーかな?と思ったあなたへ カサンドラ脱出/入門編」発刊
2018年
「アスペルガーアラウンド3年間のとりくみ」発刊
2019年
「それぞれのパートナーシップ」
鈴木大介氏、冠地情氏とトークセッションを開催。
2021年「パートナーがアスペルガーかな?と思ったあなたへ カサンドラ脱出/中級編」発刊2024年8月 NPO法人アスペルガーアラウンド理事長就任
毎月第一火曜日18時~日野発達障害者法律相談室で相談員
(カサンドラ分野)を担当。
http://aspergeraround.blog.jp/archives/78356629.html
お申込みは、日野アビリティ法律事務所まで。
✱メディア取材✱
◇ウィキペディア「カサンドラ症候群」項に掲載
◇週刊朝日
2014年8月29日号 及び11月14日号
http://astand.asahi.com/webshinsho/asahipub/weeklyasahi/sample/2014082500010.html
◇フジテレビ「NONFIX」
2015年2月4日
変わり者と呼ばれてー見えない障害と生きるー
◇NHK「あさイチ」
2015年5月25日放映
◇女性の好奇心が目覚める情報サイト「 ウートピ」
2016年6月
http://wotopi.jp/archives/36220
◇「季刊 Be!」125号 依存症・AC・人間関係・・・回復とセルフケアの最新情報
2016年12月
◇女性の好奇心が目覚める情報サイト「 ウートピ」
2017年1月
http://wotopi.jp/archives/47594
◇ボランティア広報
「ネットワーク」346号
◇大阪朝日新聞
2017年5月
◇京都新聞
2017年12月
◇大阪毎日新聞
2018年1月
◇静岡新聞
2018年2月
◇AbemaTV「Wの悲喜劇・オトナ女子の発達障害」
2018年7月
◇講談社 現代ビジネス 野波ツナ✖️SORA
「アスペルガー」の周りの人は全員カサンドラ になる可能性アリ
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57889
家庭内ばかりか、職場の人間関係発の「カサンドラ 」が増加中
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57891
「カサンドラ 症候群」の人がぶつかる障害受容という大きな壁
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57896
アスペルガーとカサンドラ の間に起きるトラブルの解決法
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/57918◇日テレ「スッキリ」 発達障害を理解する3DAYS
2019年4月
◇AERA 2019年12月58号「カサンドラ妻二人なのに一人」の絶望
◇東京ボランティア市民活動センター「セルプヘルプという力」 2021年3月
◇「soar(ソアー)」人の持つ可能性が広がる瞬間を捉え、伝えていくメディア 2024年11月
https://soar-world.com/2024/04/17/17/
✱講演会✱
2015年支援を必要とする子ども若者をもつ親のための懇談会(HINO飛ぶ教室)
カサンドラ症候群から家庭力を考える(狛江市家庭力セミナー )
2016年高校は、今・・(HINO飛ぶ教室)静岡シーズネットワーク講演会(静岡商工会議所)
2017年リーラ月例会(楽の会)
パートナーがアスペルガーかな?と思ったあなたへ?発刊記念講演会(多摩市ベルブホール)
もし、パートナーがアスペルガーだったら?(第12回KHJ全国ひきこもり家族会連合・分科会講演)
コミュニュケーション不全を抱える方への接遇のヒント(府中ボランティア活動センター研修)
パートナーがアスペルガーかな?と思ったあなたへ(京都科学技術センター講演会)
2018年一周年記念講演会(ぶなの会)発達障害の周りにいる人達(白井市講演会)
家庭力セミナー(あだち子ども支援ネット講演会)
パートナーはアスペルガー?(八潮市人権・男女共同参画事業)
となりのトウジシャ (しろい地図主催連続講演会)
2019年 「カサンドラ 症候群について」 (富山みやの森カフェ 社団法人Ponteとやま主催)「カサンドラ 症候群について考える」(国分寺市DV防止啓発事業 講演会)その他 全国多数